フィリップ モリス インターナショナル(PMI)は、多様性を最大の強みに、多様な世界を反映するインクルーシブな社風と職場の構築にたゆまぬ努力で取組んでいます。当社の最優先事項は、世界中のあらゆる社員がそれぞれの能力を最大限に発揮し、お互いをサポートし合い、イノベーションと消費者主体主義を推進できる環境を整備することです。
PMIはこれを、個々の状況が理解され、多様性が評価され、社員全員が公正と敬意をもって扱われる職場環境を整備することで実現しています。当社は、性別、年齢、人種、国籍、ジェンダーアイデンティティ、民族、性的指向、宗教、障害およびその他の目に見えるまたは見えない様々な個性的な特徴に関わらず、当社の約7万1,000人以上の社員全員が、支援され、尊重され、それぞれの可能性を最大限に発揮できる機会を与えられることを目指しています。
女性の能力がより活かされる職場へ
社内のあらゆるレベルにおける男女比の是正は、当社の最優先課題の一つです。現在の当社の女性社員の割合は、全社員の42%、全役員の37%弱となっています。当社はこれを、2022年までに40%に増加させることを目指しています。
具体的には、まず新たに雇用される社員の男女比をあらゆるレベルで均等にすることを目指し、求人広告には性的に中立的な表現を使用し、多様なバックグラウンドを持つ面接員の採用を通し無意識な偏見により人材評価が左右されるリスクを軽減しています。さらに、個別の育成プランや研修制度の充実により全社員の成長と昇進を積極的に支援することで、役員の男女比の長期的な是正にも取組んでいます。
また、同僚や模範となる人物とのネットワーク・メンター等と関係構築の機会を作り出すことで、女性社員を積極的にサポートしています。
スマートワーク
世界各地の支社における、人を主体とする柔軟で多様な勤務体制の推進
PMIは2020年7月、社員それぞれに適したテレワークと在宅勤務の組み合わせを社員自身に選ばせるハイブリッド型勤務体制「スマートワーク」を世界各地の支社で新たに導入しました。これにより、PMIの社員は、それぞれのニーズ、希望、職務要件、現地規制に基づき、勤務時間や勤務体制をより自由に選べるようになりました。日本においても、COVID-19の感染拡大を防ぐための対策を十分に講じたうえで導入されます。
この新しい勤務モデルは、よりインクルーシブかつ柔軟な、人を主体とする社風への移行を象徴するものです。当社は、社員を信頼し、社員のニーズに最も見合う勤務形態の社員自身による選択を促すことで、社員による高い業績の維持に貢献できる、魅力的な雇用主となることを目指しています。
インクルージョンや男女比の是正にとどまらない取組み
当社は、ダイバーシティ&インクルージョンの観点では男女比を優先的に考えてきましたが、当社が事業を展開する地域社会それぞれで重視されている多様性分野にも積極的に取組んでいます。これらには、LGBTQ+コミュニティ、能力の多様性(障がい者)、民族・世代間の多様性を支援する取組みが含まれます。
たとえば、世界23か国の社員が協力し誕生したグローバルネットワークは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、その他(LGBTQ+)の人々が活躍できる職場環境の整備や、これらの人々とのより強い絆の構築に向けた複数の取組みを先導してきました。また、PMIは最近、ヨーロッパ最大のLGBTQ+ネットワーク「STONEWALL」に、グローバル ダイバーシティ チャンピオンとして加盟しています。
障がい者インクルージョン分野での積極的な取組み
当社のアンドレ・カランザポラスCEO(当時)*による「The Valuable 500」への参加は、PMIによるよりインクルーシブで多様性に富んだ職場への進化の実現に大きく貢献しています。「The Valuable 500」は、障がい者インクルージョンを企業の優先経営課題に掲げることで、全世界の13億人の障がい者が住みやすく活躍できる社会の実現を目指すグローバルCEOネットワークです。
障がい者インクルージョンは、あらゆる人々が参加できる、よりインクルーシブな社会の実現に役立つ「正しい」選択であるのはもちろん、多様な考え方や人生経験を持つ人材の活用を通しこれまでにないイノベーションを生み出せる「賢い」選択でもあります。障がい者インクルージョンの実践に向けた当社の具体的な取組みは、ここでご覧いただけます。
*2021年5月5日、アンドレ・カランザポラスの後任としてヤチェック・オルザックがPMIのCEOに就任し、カランザポラスは取締役会のエグゼクティブ・チェアマンに就任しました。
あらゆる人にとってインクルーシブな社風の実現
インクルーシブで多様な職場とは、あらゆる人が歓迎され参加できる職場のことです。
PMIは、社員がお互いを支えられる職場の実現には、帰属意識や共同体としての意識の創出や、多様性に対する認識や理解の向上が欠かせないと確信しています。当社のグローバルLGBTQ+社員ネットワーク(STRIPES)はその例です。世界27か国のLGBTQ+社員および団体からなるグローバルネットワークは、PMIにおけるこれらの社員による活躍や、LGBTQ+コミュニティとのより強い絆の構築に向けた、複数の社員主体の取組みを先導してきました。また、PMIは、ヨーロッパ最大のLGBTQ+ネットワーク「STONEWALL」に、グローバル ダイバーシティ チャンピオンとして加盟しています。
LGBTQ+インクルージョン分野の当社の取組みやPMIでのプライド月間の開催については、ここでご覧ください。
当社はそのほか、意識向上・研修イベントや人脈・師弟関係の構築に役立つイベントの企画を通し社員の帰属意識の醸成に取組む、社員主導のネットワーキング グループの創設にも取組んでいます。これらのネットワークは、女性、LGBTQ+、民族・人種、障害、メンタルヘルスの各分野で、それぞれがインクルーシブな手法で、分野の壁にとらわれない活動に担当執行役員の支援のもとで取組んでいます。
このように、インクルーシブで多様な職場の実現に向け当社は着実に前進していますが、やるべきことはまだ残っています。「煙のない社会」の実現に欠かせないイノベーションや消費者主体主義は、インクルーシブで多様な職場によりもたらされます。そうした職場は、社員にとってもより楽しく魅力あるものです。そのため当社は、データやシステムの活用を通し偏見を緩和し、よりインクルーシブな勤務環境の構築に役立つ行動を促すことで、組織のあらゆるレベル・職種でのより多様性に富んだ人材の雇用、育成、昇進に引き続き積極的に取組んでいきます。
インクルージョンとアライシップの模範となる経営トップ
自らがインクルーシブな行動を通し社員の手本となれるリーダーなしに、インクルーシブで多様な職場を実現することはできません。インクルーシブな社風は、経営トップの行動により構築されるものだからです。
PMIのチャールズ・ベンドッティ人事本部長は、社風変革へのたゆまない支援とアライシップを通し、よりインクルーシブな社会の実現に貢献した功績から「Outstanding 50 Ally Executive List」に選出された実績を持ちます。